2009/9/28/

「Wの挑戦」


この秋から始まった新番組、「仮面ライダーW(ダブル)」
ハードボイルド(を目指す)探偵と地球の知識が詰まった少年、その二人で一人のライダーとなる新機軸。
「ガイアメモリ」と呼ばれる謎の物体と、それを密売するために暗躍する謎の組織。
ライダー「W」のデザインも、二人で一人を象徴するように、
左右で異なる色をしており(劇中では「半ぶんこ怪人」と呼ばれたこともあります)、 斬新で見た者にインパクトを与えます。
始まる前から、結構ワクワクしておりましたが、番組自体も期待を裏切らぬ出来映えでした。
我が家ではさっそく変身ベルトも買い込み、マブと二人で
「サイクロン!」「ジョーカー!」
と、楽しく変身ごっこをしておりました。

すると、第1話が放映されたその日の夕方。我が家に、やかましい子がやってきました。
その子の腰からも
「サイクロン!」「ジョーカー!」と、音がしています。
もちろん、うちの甥っ子=
けんちゃん(仮名)がやって来たのです。

彼は得意満面に変身(したつもり)をすると、私たちに聞きました。
「おじちゃんちにも(Wの変身ベルト)、ある?」
私とマブは顔を見合わせて言いました。
「ないわけないじゃん」
その時のけんちゃんのガッカリした様子は、お腹が痛くなるほど少し気の毒になるほどでした。
よっぽど自慢したかったのでしょうねぇ。

ところが!

先日また、けんちゃんとその父母である
弟夫妻が、我が家に遊びに来ました。
は不敵な笑みを浮かべると、私に小さなクリアケースを示しました。

「・・・どうだね、我が社の製品は」
「なにぃ!」

Asc07251 Asc07253


見るとそれは、
ガイアメモリを持ち運ぶためのケース
もちろん、まだそんな商品は発売されていないので、どうやらお手製のようです。
プラスチックのクリアケース内は、黒い硬質スポンジで区切られ、ガイアメモリを1本ずつ収納できるようになっています。
「何だこれ!やけに格好いいぞ!
 まさか、(Wの使う)6本のメモリをしまえるというのか!」

私が驚愕の声を上げると、弟は首を横に振りました。
「いいや、よく見たまえ」
「ん?・・・ああっ、8本しまえるようになっている!」
「どうせ今後増えるから」
「そこまで読んでいるとは!」
私は(アホらしいほどのこだわりに)驚愕しました。

すると、弟はさらに笑って言いました。
「まだだよ今回は・・・うちの子を見てくれ」


Asc07250 彼は彼で、またとんでもない衣装でした。
Wのデザインそのままに、
で異なる色のトレーナーを着ているのです。
これもまだそんな服はないので、お母さんのお手製のようです。
どうもさっきから、やけにけんちゃんが胸を張っていると思ったら、これを自慢したかったのね・・・。
いや参りました(^^;)。
「よくこんなもの作ったねぇ」
私が尊敬と羨望と半ば呆れ気味とで呟くと、弟の
奥さん=Kちゃんは言いました。
いやー、ミシンで縫っただけですから、30分もかからなかったですよ」
それにしたってまぁ、大したものです。
「でも困ったこともあって」
なになに。
「色の違うトレーナー、左右でぶった切っただけなんで、
 もう半分ずつ余ってるんですよね」

なるほどねトホホ。どうするんだその残り(^^;)。


その後、けんちゃんは、意気揚々と帰っていきました。
いつも先にオモチャを買ってしまうおじちゃん(私)に、リベンジができたので、とっても嬉しかったのです。たぶん。
「おじちゃん、こんなのは持ってないでしょ」って。

うむ、今回は完敗だ。君の父母に乾杯だ。
お父さんお母さんの手作りの玩具に、勝てるものなんてないからね。いつの時代でも。



このページの最初へ

2009/9/10/

「おちびさん」


うちのマブは、結構おちびさんです。
今は(一応)小学校
6年生(のはず)ですが、知らない人が見たら、多分3年生くらいだとしか思わないでしょう。
私は背丈はごく普通ですが、うちの妻はかなりちびっこい方(小学生の靴が履ける)なので、その方面の遺伝かも知れません。

何せ、行きつけの床屋さんにすら
「マブ君は、今度小学校の何年生になったんだっけ?」
と聞かれ、マブが答えようとする前に、
「2年生?」
と言われてしまうほどです。
さらにマブが、ぷるぷると首を振っていると
「1年生?えっ違うの?・・・じゃぁ、まさか保育園?」
などと、とどめを刺されることもあるくらい。
ファミレスでは、黙っていてもお子様メニューが出てきます。

しかし、本人は至ってそれを気にしているそぶりがありません。
本人は、可愛いもの甘いもの、ちびっちゃいものや子供っぽいものが大好きなので、子供扱いされるのはむしろ嬉しいみたいです。
変なヤツ。

マブにはもう一つ、変なところがあります。
何でだか知りませんが、とにかく
人にくっつきたがり、居間で寝転がってTVを見ていると、必ず私か妻かお姉ちゃんの脚に、自分の脚を絡めてきます。
寂しがりやなのか甘えん坊なのか、寒がりなのかは知りませんが。
コイツを見ていると
「もしかして『人に触っていないと死んでしまう病』なんじゃないのか」
と思えるほど。

先日私と外出した際も、車から降りると無意識のうちに、すぐ人の手を握ろうとしてきます。
別にいけない事じゃないですが、さすがに6年生の男の子が、お父さんに手を引かれている姿というのは、あまり見かけません。
本人もそれは分かっているようで
「はっ!」
と言いながら手をふりほどきます。
そして30秒もしないうちに、また手を繋ごうとしてきます。もう癖になってるのですな。

あまりにも
『知らないうちに手を繋いでくる病』が激しいので、私は言ってやりました。

「マブ、お父さんは良いけど、知らない人が見たら、

 『あれ~、あの男の子、6年生なのにまだお父さんと手を繋いでる~』
 って言われないか?」

するとマブは、もう諦めたのか、手をぎゅーと握って言いました。
「だいじょうぶ、どうせ誰も(マブのことを) 6年生だなんて思わない」

そうかそうか。じゃあいいや。
そして私たちは、また手を繋いで、カード売り場に行きました。
いつまでそうするのか分からないけど、子供のうちしかできないことを、急いで諦めなくてもいいよね。




このページの最初へ