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2008/05/31/

「Ｏ２」

我が家では大人気の「コードギアス・反逆のルルーシュR2」ですが、アニメ本編だけでなく、その主題歌「O2」も人気のようです。
世界観やルルーシュにピッタリの歌詞、印象的なサビ。
何と言っても、歌っているのがあのORANGE　RANGEというのが凄いところです。
子供たちはもちろんあの曲が大好きで、先だって歌謡番組にORANGE　RANGEが出演したときも、
「『O2』歌ってくれるかな？」と、二人とも楽しみにして、テレビに釘付けになっていました。

しかし最初のころ、うちのマブは、ORANGE　RANGEという名前がなかなか覚えられずにいたようです。
「お・・れんじ・・れんじ？」
そりゃぁ、普段彼が聞く音楽ジャンルからは外れてますからな。

そして、コードギアスの主題歌を、彼らが歌うということを、我が家で最初に知ったのはマブでした。
彼はその最新情報を、大喜びで私たちに伝えに来ました。

「ねぇねぇ、コードギアスの主題歌、あの人たちが歌うんだって！」
「誰？」
「あの、ほら、えーっと、・・・ ブラウ・ブロ！」

・・・。
「･･･誰？」

「あ、じゃなかった、ほらほら、
　ニュータイプ！　シャリア・ブル！」
「はい？」
妻の頭からは、ハテナマークが出ています。

しかし、私とお姉ちゃんにはその時、シュピピピン！と否妻が走りました。

『ああ！』

私たちは同時に、顔を見合わせて言いました。

『オールレンジ攻撃！』
「そうそう！」

マブも嬉しそうです。
妻はおいてきぼりです。

穏やかな春の日でした。

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2008/05/24/

「キスマーク」

と言っても、別に私についていたわけじゃありません。

ある朝、妻が部屋のカーテンを開けると、サッシのガラスに、何か白い跡が付いていました。
どう見ても、誰かのキスマークです。（もちろん私じゃありません）
何でまた、ガラスにそんなものをつける必要があったのでしょう。
妻は、起きてきた子供たちを問い詰めました。

「あたしじゃないよ」
お姉ちゃんはムキになって否定しました。
「あたしはただ、窓閉めようと思ったら、メガネがなくて良く見えなくて、顔ぶつけちゃっただけなんだから！」
「お前か」
私と妻はハモりました。
「違うって！あたしじゃないって！」
彼女はそれでも否定します。

「じゃぁマブ？」
妻がマブに尋ねます。
「マブじゃないよ」
彼はムキになって否定しました。
「マブはただ、ガラスにナマズの顔描こうと思って、
　口とか手とかでガーッと（ナマズのヒゲとか）描いただけなんだから！」
「お前か」
私と妻はハモりました。
「違うって！マブじゃないって！」
彼はそれでも否定します。

明白な証拠が１個あって、犯人が二人いる、しかもどちらも自覚がない、という推理小説はどうか。
（いやどうかと言われても）

ただ言えるのは、私は、コピー&ペーストで文章ができて楽だったということです。

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2008/05/12/

「手」

ある休日の夜、私が晩酌をしていると、お姉ちゃんがやってきて言いました。

「ねぇお父さん、今、中学の美術の時間の宿題で」
「うん」
「いろんな種類の『手』（のデッサン）を描いてきなさい、ってのがあるの」
「ふーん」
「もう、あたしの手はいろいろ（ポーズを変えて）描いちゃったから」
「はいはい」

私はてっきり、「お父さんの手を描かせて」って言われるのだと思い、ビールのグラスから手を離しました。
すると、彼女は全く予想外の言葉を吐きました。

「お父さんのズゴック貸して」

私は危うく、ビールを全部吹き出すところでした。
「はい？」
「だから、もう人間の手は描き飽きたから、他の『手』を描こうと思って」

これを真顔で言うからこの子は恐ろしい。

いや、そりゃ確かに「いろんな種類の手」には違いないが。
先生の言ってるのは、そういう意味じゃないんじゃないかな。

私がそう答えると、お姉ちゃんは不満げに言いました。

「もう、それなら良いわ。
（あたしの持ってる）『サキエルの手』描くから」
そういって彼女は、自分の部屋へ行ってしまいました。

一体その後、どうなったのかと申しますと。
彼女は本当に、サキエルの手を描いて提出したそうです。中学の美術の宿題に。
（ついでに言うなら、ズゴックの手も描いたそうです）

「先生、何て言ってた？」
私が尋ねると、彼女はニコニコと答えました。
「次からは、何の手なのか、説明文も書いてね、だって」

先生、あれを見て分からない方には、言っても分からないと思います。

・・・それにしても、いいんか、そんなんで？本当に？
うちの娘もどうかしてるけど、先生も相当にどうか（大変失礼なので以下削除）。

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2008/05/03/

「コードギアス」

この春、家族みんなで楽しみにしていた「機動戦士ガンダム００（ダブルオー）」の第一部が終了しました。
マブとお姉ちゃんはひどく悲しみ、がっかりしていました。
お姉ちゃんに至っては、・・・この春から学習塾に行き始めたのですが・・・、その理由がまた振るっています。
「（塾は土曜日の夕方なので）
今までダブルオーの時間に重なっていたから行きたくなかったけど、そこが空いたから行く」
のだそうです。
まぁいいけどさ、半年後にまた第２部やるんだけどな、ダブルオー・・・。

さて、入れ替わるように日曜日に始まった「コードギアス･反逆のルルーシュＲ２」ですが、これがまた面白いったらありゃしない。
ブリタニアの植民地と化した日本、開放すべく立ち上がった「ギアス」の力を持つルルーシュ・・・という話のはずなのですが、この主人公・ルルーシュの「黒さ」がたまりません。
正面切って１対１の果し合いを持ちかけながら、そんなことは端から念頭になく、仕掛けた罠で敵を全滅させたり。
敵を口八丁で丸め込んで、心酔させておきながら「ぼろ雑巾のように捨ててやる」と高笑いしたり。
思わず笑い出しちゃうほどの黒さです。
うちの妻なんか、真顔で
「あなた（私のことね）より『黒い』人、初めて見たわ」
と言いましたから。あのなぁ・・・。

これだけ「勝つためならなんでも許される」のを、地で行っている主人公というのも珍しいですが、それでいて、作戦の前には必ず（ギアスの力を使って）きちんと根回しをしていたりと、実は結構マメ（笑）なのもまた、非常に愛らしいところです。
もっとも、味方の危機には熱くなったり、挫けぬ信念を持っていたりするところは、やはり主人公たるべきものなのでしょう。

さて、そんなわけでまた、家族みんなでルルーシュの黒さに夢中です。
マブはさっそく、レゴブロックで何か作っています。

彼が、とたとた走ってきて言いました。
「見てみて、ぐれんにしき！（紅蓮弐式）」

コードギアスに登場するロボット（ナイトメアフレーム）のつもりのようです。
ホンモノとは全然違いますが、まぁ気持ちは良く分かります。
「おお！よく頑張ったな」
と褒めてやると、彼は嬉しそうに
「弾けろ！ブリタニアぁ！」
と、カレンごっこを始めました。

それを見て何を思ったのか、お姉ちゃんは自分の部屋へ駆け出すと、
「お父さん、見てみて！」
と、ノートの切れ端を差し出しました。
「何これ」
そこには、鉛筆で紅蓮弐式のイラストが描かれていました。
「（マブばっかり褒められて悔しいので）
あたしも、学習塾で描いて来たから、誉めて！」

はぁ・・・左様ですか・・・。

この場合、こんなことを言ってくる女子中学生に、私はなんて声をかければいいんでしょう。

１．何しに塾に行ってんだ。
２．小学生の弟と張り合うな。
３．せめてメカじゃなくてキャラ描け。

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