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2008/02/28/

「インフルエンザ」

巷ではインフルエンザが猛威を振るっていますが、皆様は大丈夫でしょうか。

うちでもマブがその攻撃に遭い、先週末は高熱が出て大変でした。
全然元気がなくぐったりしていて、話すのもつらそうです。
あんまり気の毒なので、彼が大好きなタイムレンジャーのＤＸタイムロボを枕元においといてやりましたが、
全然触った気配がありません。
これは結構重症です。

しかし今はいい薬が出来ているようで、マブと妻とお医者さんに行ったところ、何とかという微粒子の薬をもらってきました。

「でもね」
妻が言います。

「タミフルとかの異常行動疑惑もあったことだし、子供に副作用が出たら大変だから、
　この薬を飲んだら、24時間は目を離さないでください、だって」
まだまだ新薬は、安心して使うには至らないようです。

私と妻はしばらく様子を見ていましたが、さすがにその薬は良く効き、マブの熱も下がってきました。
一安心して、じゃぁ寝るか、となったとき。
ふと見ると、マブがなんだか長い紐を取り出しています。
どうも、妻の和服のお古の帯のようです。
彼はその長い帯の片方を、ごそごそと、自分の足に結び付けています。

「何してんの？」

私が聞くと、マブはまだ少し熱っぽい目で言いました。

「これを足に結ぶと、安心できるんだって」
「はい？」

何を言ってるのか良く理解できないでいると、妻が横から言いました。

「ほら、万が一（マブが）薬のせいで混乱して、2階から飛び降りたりしたら大変じゃない。
だから、足に紐を結んでおいて、変なところに行かないようにするのよ」
「だったら、窓閉めておけば良いだろう？」
「閉めたわよ！それでも心配だから、やってるんだってば！」

お前の方が混乱していないか？と言いかけましたが、妻の目は真剣です。
まぁ別に良いけどさ。

「それで、その片方はどこに結ぶの？そこの椅子？」
と私が尋ねると。
マブと妻が、じっとこっちを見ています。いやな予感。

「おとうさんに」

ほーら。

結局その紐は、片方をマブに、もう片方を私の足に結びました。
何も別にそこまでしなくても・・・と、もうホントにここまで出掛かってるのですが、経験上、
こういうときの妻には何を言っても無駄なので、そのまま眠ることにしました。

さて、私は今、「涼宮ハルヒの戸惑」というゲームで遊んでいます。
天上天下の女子高生・涼宮ハルヒ率いるＳＯＳ団が、（いつものハルヒの気まぐれで）ゲームを作成することになるという、ゲーム作成シミュレーションゲーム（？）です。
シナリオやアイテム作成、各種デバッグを、ＳＯＳ団の誰に割り振るかで、完成後のゲームの出来映えが違ってきます。ハルヒが勝手に作成したその割り振りを、上手いこと調整しながら、４週間で（とにかく遊べる）ゲームを作るのが目的です。
それにしても、
完成まであと１週間という時まで、
どんなジャンルのゲームを作っているのかわからない
って、凄い企画もあったものだ・・・(^^;)。

まぁそんなこんなで結構はまっており、その日も、
「マブが寝たら紐ほどいて、ちょっとだけ遊ぼう」と思って、床につきました。

すると、夢の中で、何かが囁きました。
ああそうだ、みくるちゃんにデバッグをやらせたのが間違いだったか。
やっぱり長門さんに頼もう。
そう思った私が、勢い良く立ち上がった瞬間。

もう後は、何が起こったかお分かりですね。

「ふぎゃっ！」
振り回されてのたうつマブ。
「げふっ！」
その頭がおなかに直撃する妻。あたりは阿鼻叫喚。

結局このインフルエンザ騒動で、一番異常行動を起こしたのは私ということになりました。
何でだよ！
一番いけないのは、あんな作業を割り振ったハルヒだろう？（ええっ？）

その後マブはすっかり回復し、目を離したすきに
「タイムロボの新形態･タイムバードモード」
を作成するまでになりました。良かった良かった。

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2008/02/17/

「どこも大変」

ここしばらく私の本業は非常に忙しく、それこそ他の事を何するにも億劫なほどでした。
今までも何度もひどい目には遭いましたが、今回のものはまた別格です。
一言で言うと『理不尽な忙しさ』。
もちろん私だけでなく、同業者はみんなそうだったわけですが。

それでもやっぱり、どこにでも楽をしようとするヤツはいるものです。
先だって、膨大なページ数の新仕様書が送られてきました。
１冊でも人の頭をカチ割れそうなマニュアルが数冊、それぞれ９００ページ近いものです。
私は気が遠くなりそうになりながら、その仕様書を開きました。
すると、そのマニュアルの中には、さらに紙の束が入っています。
「？」
よく見ると、それは全てマニュアルの差し替えページ。
９００ページのマニュアルに、１０００ページ以上の差し替え版が付属してきたのです。
呆れてものも言えません。

それでも、何度も現場で手順を吟味したから差し替えが発生するなら、まだわかります。
しかし今回の業務は、まだ受注されてもいません。つまり、まだ始まってもいない仕事のために、すでに差し替え文書が同梱されてきたのです。
私と同僚は、月に向かって吼えました。
「せめて、差し替えしてから送って来んかい！」

そうは言っても、それに対する
『差し替え依頼』のメールが、朝の３時半に送られてきている
のを見ると、さすがに担当者も気の毒に思えてきますが。
上には上が、いや、下には下がいるというか。

さて、私の環境も結構トホホでしたが、私の友人のそれもなかなかです。
彼はかなり大きな企業の一員ですが（特に名を秘す）、厳しい思いをしているようです。

先だって彼に会ったとき、こうこぼしていました。
「最近、うち（の会社）に新しいパソコンが導入されたんだけど」
「うん」
「今は仕事中にネットに繋いでると、個人情報やらなんやらでやかましいから、うちの職場は『勤務中のインターネット使用禁止』令が出たんだ」
もちろん言わんとするところはわかりますが、君の会社ってインターネットの○○じゃ・・・。
「それは別に良いんだけど、社内LANに繋いだパソコンも『私物のディスクやUSBメモリ禁止』になってさ」
まぁ仕方ないでしょう。ウィルスやWinnyの蔓延を考えれば。
「職場のパソコンの全部のスロットに、非常時以外は開けられない「鍵」がついたんだ」
ふーん。そんなものまであるんですね、今。

「でも正直、外から持ち込まなきゃいけないデータだっていっぱいあるし、そんなことしていたら仕事にならないわけさ」
「じゃぁどうするの」
「そこで、さっき言った、新しいノートブックのパソコンが配備されたわけさ。社内LANから完全に切り離した端末を１台」
なるほど。すごいような無駄なような。

「ところが、配備されたは良いけど、それがまたいろいろ制約あってさ。
基本的には、本体のハードディスクへのファイルのセーブ禁止」
「ええ？」
「社内LANから独立してるから、USBメモリは使っていいんだけど、そのメモリへのデータ記録以外はしちゃいけないんだ」
またえらく、めんどくさいパソコンだな。
「それだけじゃないよ。結局、配備されたのは『端末』」だけだったのさ」
「？」
「つまり、プリンタとか何にも付いてないわけ」
「・・・それじゃ、たとえばワードの文書やエクセルのファイルをそれで作ったとして、どうやって仕事に使うのさ。・・・ああ、USBメモリで移せば良いのか」
「いやそれが、それを持っていく場所がない」
そうか、他のLAN端末はUSBスロットに「鍵」がかかってるんだっけ。

「じゃぁ、他の端末のプリンタケーブルに繋ぐとか」
「それがご丁寧に、新しく来たパソコンは盗難防止のケーブル付きで。
　気が付く前に設置が終わっちゃったもんだから、どの端末にも繋げられない。
　もっとも、指示が出ていないだけで、たぶんプリンタケーブルも繋いじゃいけないんだろうな」
「無線LANに繋げば」
「だから、社内LANは使っちゃいけないんだって」

「・・・それじゃ、いったい何に使うの、そのパソコン？」
私が困窮して訪ねると、彼はビールジョッキをテーブルに叩き付けながら叫びました。
「そんなこと、俺が聞きてぇ！」

何だか、
泥棒よけに塀を高くしたけど、自分たちの入り口を作るのを忘れた
というような話ですなぁ。
私の近況と比べたら、上には上がいるようなので一安心（おい）。
楽な仕事なんてないんですよ、この世には。トホホ。

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2008/02/11/

「ムゲンバイン」

最近発売された「ムゲンバイン・ムゲンファラオ」。
いわゆる食玩ですが、普通の玩具の範疇に納まらないそのデザインは非常に魅力的。
なんせ、いかにエジプトの神様＝アヌビスをモチーフにしているとはいえ、
犬の顔をした主役メカ（笑）ですからねぇ。

そのデザインに心惹かれたためか、マブは最近、またムゲンバインにはまりだし、かちゃかちゃと何か組み立てています。
（画像は、組み立て方がオリジナルと異なっていますが、
　マブの脳内設定だそうですのでご容赦下さい）

彼の部屋には、今まで私の買い集めたムゲンバインが全部置いてあるので、それはもう遊び放題。
妻に
「（夜中に）やかましい！」
と叱られながらも、ムゲンカタツムリだのムゲンカンガルーだのムゲンドクトカゲだのを作っています。一時期落ち着いていた、彼のムゲン熱がぶり返したのは、やはりこのムゲンファラオシリーズのおかげでしょう。

昨日は、他のムゲンバイン（ヘビーマンモス）の説明書に入っていたアンケートはがきを見つけて、またしても「おうぼする」と言い出しました。
もう締め切りは、とっくの前に過ぎているんですけどね。

マブは鼻歌を歌いながら、いろいろアンケートを記入していましたが。
突然、「むふふー！」と言いながらハガキを天にかざしました。

「何」
私が聞くと、彼は
「ココ見てココ」
と、ハガキのある部分を指差しました。
そこに書かれていた質問は、

『あなたの持っているムゲンバインは何種類ですか』

というものでした。

「これがどうしたの？」
と私が聞くと、マブは、それはそれは満足そうな顔をして、その答えを書き込みました。

「ぜんしゅるい」

その、彼の嬉しそうな顔ったらありません。
私が今まで見た中でも、最高に有頂天という感じの顔をしています。
こういうのを『得意満面』というのだろうなぁ、と思いました。

彼があんまり嬉しそうな顔をしているので、私も次の言葉を飲み込みました。
「全部俺のだけどな」

ふと妻の顔を見ると、私が今まで見た中でも、最高に不機嫌そうな顔をしています。
こういうのを『苦虫を噛み潰したような顔』というのだろうなぁ、と思いました。

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