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2007/01/29/

「マホーの手」

ある日妻と話していると、彼女のお父さんの話になりました。

「私のお父さん、何でもできる人だから、子供心に尊敬してたのよね。
　（もちろん今でも尊敬してるわよ。）

　だけどいつだったか、方程式の解き方が分からなかったんで、お父さんに聞いたのよ。
　そしたらいきなり計算尺持ってきて、ぱちぱち計算して、
　『答えはコレだ！』
　って言うわけ。

　こっちは、答えは分かるけど、どうしてそうなるのか教えて欲しかったのに、途中全部すっ飛ばしちゃったの。
　その時に、ああ、算数のことはこの人に聞いちゃいけないんだ、って思ったわ」

時代は刻一刻と変わりますし、私たちが正しいと思っていたことでも、子供たちの世代ではやり方が違う、ということは当然あるでしょう。
子供に尊敬され続けるというのは、難しいことです。

さて、以前話していたマブのＭＧ・クロスボーンガンダムですが、無事完成しました。
マブは、自分の手で『ガンダム』を完成させたのは初めてなので（それまでは、ケンプファーとかグフイグナイテッドだとか、敵のメカばっかり作っていました）、喜びもひとしおのようです。

このクロスボーンガンダム、全長十数cmながら、コアファイターの変形・展開や、フェイスガードのオープンまで再現できる優れものです。
ポリキャップレスによる関節も固めで、多少のことではヘタレて来ません。
また、腰部・フロントアーマーのシザーアンカーは、製品ではただのプラスチック棒でしたが、
「ジャラジャラした方が海賊っぽい（マブ談）」
というわけで、１００円ショップで買ったファッションチェーンに換装してやりました。

うわっカッコええ！
やっぱり悪役顔のガンダムは良いなぁ！

しかし非常に精密にできている分、少々華奢でもあります。
また、ビームザンバーを始めとした武器が重めなのに、手首の武器を接続するジョイントが小さいので、持たせた武器がすぐ取れてしまいます。

いろいろと遊んでいたマブですが、さすがに泣きついてきました。
「とんたん、すぐ剣が取れちゃうよう」
まぁ任せておけ。簡単簡単。

私は、クロスボーンの手首の凸ジョイントを、ポリキャップのランナーを使った薄いもので作り直してやりました。
それから、各武器の凹ジョイントを削り直し、マブの力でもはめ込みやすくしてあげました。
効果は抜群、重い銃（ザンバスター）やビームサーベルを持たせても、全く取れる心配がありません。
良かった良かった。

「ああっ！凄い！
　とんたんの手は、マホーの手だ！」

マブの感動することったらありゃしません。

ガンダムのプラモを作ったことのある人なら、誰でもできるような改造で、所要時間も３０分です。
しかしそれでも、彼にはマホーに見えるのでしょうね。
当面、まだ私はマブに尊敬して貰えるようです。良かった良かった。

ところがそれから、しばらくして。
またまた、マブが泣きついてきました。
「とんたん、クロスボーンの足が折れちゃったよう」

まぁ任せておけ、簡・・・

というわけには行きません。

さすがに可動関節だし、耐久性の問題もあります。
手近な部品で代用するには、ちょっと特殊な構造をしていますし。

「じゃあ、ちょっとお父さんに貸しな」
「うん。お願い」

そしてそれから１週間。
無事、修理が完了したクロスボーンガンダムを、マブに渡しました。

「ありがとう！
　やっぱり、とんたんの手は、マホーの手だね！」
マブの感動すること（以下略）。

・・・。

いや、私がどうしたかというと。
単にバンダイさんのお客様相談センターに、部品を発注しただけです。
マホーの力ではなくて、サービスセンターの力なのです。

しかしどうやらマブは、私が（手首を改造したように）足も自力で改造・修理してくれた、と思っているようです。

ここで問題なのですが、さて、私はホントのことを言った方が良いでしょうか？
取りあえずまだ尊敬してもらってる以上は、黙っていた方が良いのでしょうか？

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2007/01/19/

「普通の人々」

ある日職場の昼休みに無駄話をしていると、一人の後輩（男）が寄ってきていいました。

「そうだ、腰原先輩なら、絶対ご存じですよね！」
何だいきなり。

「俺、子供の頃好きで憧れてたアニメがあるんですけど、どうしても題名が思い出せないんですよ。
なんかね、人間がロボットの中に入って、そのロボットがまたロボットに入って、ってやつで」

「ゴーディアンのことかな？」

「ああっ、それそれ！それです！
　どうしてあれだけで、すぐ思い出せるんですか？」

いやどうしてってお前。

すると今度は、女性の後輩が言いました。
「じゃぁ、私も教えて下さい。
　私の好きだったのは、岩から出てきて鳥になるロボットで」

「ライディーンだね」

「そう、それです！何で、そんなにすぐ思い出せるんです？」

このページをお読みの方だったら、私と同じように
「思い出すも何も、そんなの当たり前だろ」
と言われるかも知れません。
ですが、いいですか皆さん、そうでないのが普通の人々なのです。

ラッキョ合体ならバイカンフーかもしれないが、コイツの年齢からいってゴーディアンだなとか。
岩から出てくるロボットで女性の好みとくれば、まずゴッドマーズかライディーンの２拓だなとか。
そんなことを、すぐに思ったりするのは、普通の人じゃないのです。

私の答えを、素直に感動してくれて聞いてる後輩を見て。
ああ、私はもしかして、
コイツらとは全く違う人生行路を歩んで来てしまったかも知れないなぁ
と思いました。

さて、その日の夕刻。
既に晩ご飯の時間ですが、私はまだ残業中です。
仕事をしていた私のところに、妻からメールが入りました。

「見て！見て！

（ミカンの皮で作った）
円盤生物・ノーバ！」

私は、普通の人々とは違う人生行路を歩んで来たかも知れないけど、
付いてきてくれる人もいて良かったなぁ
と思いました。

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2007/01/08/

「年の始め」

謹賀新年・・・と言うには日にちが経ちすぎでしまいましたが、あらためまして
明けましておめでとうございます。

昨年は近年まれに見る忙しさで（今年もそうだと思いますが）、特に年末はバタバタでした。
お姉ちゃんとマブの年越しガンプラ大会を眺めていたら、年が暮れてしまったような気がします。

お姉ちゃんがＭＧのストライクガンダムIWSP、
マブが同じくクロスボーンガンダムX1、
私がレゴのエクソフォースを組み立てていると。
妻がのぞき込んで言いました。

「何か、作っている人の年齢と、
　作っているモノの難しさが、反比例しているみたいだけど？」

いいじゃん別に。

今年もこのページは、作っている人の年齢とは反比例した内容になると思いますが
どうぞよろしくお願いいたします。

「風邪」

さて、そのマブのクロスボーンガンダムですが、冬休みが終わりに近づいたにもかかわらず、まだ完成していません。
というのも、マブは正月明けから熱が出て、体調を崩してしまったからです。

いつもの休日の夕刻ですと、私がちまちまとビールを飲みながらホビー雑誌を読んでいる側へ
「マブにも見せて！」
と飛んできて、私の膝の上に座ります。
「もうお前、大きくなったんだから、重いから止めて」
と言っても聞きません。

しかしこの正月休みはそれもせず、コタツ布団にくるまってボヤーとしています。
食欲もあまりなく、だるそうにしています。
いつもの（ムダに）元気な姿がないと、こっちも元気が出ません。
早く良くなってくれないとね。

・・・と思っていたところ、マブの病気（？）は、風邪などではないことが判明しました。
何と、彼の具合の悪さの原因は、
学校の理科の教科書をなくしてしまい、それがママにばれるのを心配しているうちに、
ご飯が喉を通らなくなり、考えすぎて熱が出てしまったのです。

マブが全てを妻に白状したところ、具合の悪さは実にあっさりと治りました。
病は気から、というのは本当ですね。（いやどうなのその例え）

ところで・・・どうするんだ、新学期から。教科書。

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