2005/09/24/

「塗装」


うちのお姉ちゃんは、小学校６年生の今になってプラモ作りに目覚め、お小遣いを貯めては、ちまちまとガンダムのプラモを買っています。
ガンプラ作りは、かなり彼女の性に合っているようです。
ぬいぐるみのケロロ軍曹の手を取って、
「ケロちゃん、（こんな楽しい遊びを教えてくれて）ありがとう！」 と、真顔で言っているくらいですから。

そのうちに、私のプラモ雑誌も読みはじめ、
「おとうさん！ガンダムマーカー（塗装ペン）とマスキングテープ貸して！」
と、自分で簡単な塗装をするようにまでになりました。
さすがに「エアブラシ貸して！」とまでは言いませんが。
マスキングや墨入れ、ぼかし塗装のテクニックも覚えて（いろいろと手を出したくなるような出来ですが）悦に入っています。

先日は、ＳＤのストライクガンダムを買って、一生懸命バリ取りなどをしていました。
もっともその目的は、頭部をケロロ軍曹のものと交換して、モビルスーツ風ケロロを作るためだけのようですけどね。
「おとうさん、見て！パネルラインに墨入れしてみたよ」
「ああ、やっぱり墨入れすると引き締まってかっこいいねぇ」
私もいろいろ口を出したいところはありますが、ぐっとこらえて誉めてあげています。

さて、それを見ていたマブが、羨ましくならないはずはありません。
既に作っていた、自分のグフ・イグナイテッドを、一生懸命ガンダムマーカーで再塗装しています。
そして。
「とんたん、みてみて！マブもぬったよ！」
「どれどれ。・・・うん？・・・これは、もしかして」

マブは得意げに言います。

「うん、れっどしょるだー」

小学２年生が一生懸命塗ったのです、本来ならば誉めるべきでしょう。
しかし、彼が名称を正確に言ってしまった以上、私も当然の答えを言わなければなりません。

「マブ、残念だが、
　レッドショルダーの赤はもっと暗い。血の色だ。それとマークは右肩だ」

誉めて貰えるとばかり思っていたマブは、可哀想に涙目です（お前のせいだろ）。
妻はぼそりと呟きました。
「鬼」

でもホラ、こういうことはきちんと教えておかないと、将来、立派な・・・

お・・・お・・・

オトナになれませんから！
（「お」の後は、別の言葉を意図していたけど、さすがによしたらしい）





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2005/09/17/

「政治問題」


先日、衆議院選挙が行われ、ご存じの通りの自民党圧勝で終わりました。
投票前は大騒ぎだったわけですが、蓋を開けてみれば、なぜか二昔前の政権構造に戻ってしまったという、何とも不思議な選挙でした。
とはいえ私たちが選んだ方々ですから、きっと日本も良い方向へ進むと思いたいのですが。
・・・などと薄っぺらいコメントはさっさと止めて（おい）、いつものうちの話に戻りましょう。

いわゆる郵政解散があった日、うちのマブとお姉ちゃんは夏休みでした。
私は仕事でしたので、以下の話は妻から聞いた内容です。

その日二人は、夏休み特集で放映される「金色のガッシュベル」の映画を、首を長くして待っていました。
マブなんか前の日から、目覚まし時計をセットしていたくらいです。
おかげで私たちは、その時計に、夜中の３時に叩き起こされました。前の日から、「３時」にセットしていたものでね。


ところが、二人がＴＶの前に正座して放映を待っていたそのあたりの時間に、参議院で郵政民営化法案が否決されました。
すべてのＴＶ番組は政局放送に切り替えられ、これからの首相の判断にマスコミの目が向いています。
当然、ガッシュ映画の放映は中止され、しかも中止のテロップが出ただけで何の音沙汰もありません
（ずっと後になって「○日○時から放送します」とテロップが出たそうですが）。

二人の落胆ぶりは、目を覆うほどだったそうです。
特にマブは、握った拳をわなわなと震わせて、
「こっかいぎいんは、ゆるさない！」と呟いていたそうです。
（国会議員の先生すいません(^^;)）

それを聞いて、私は思いました。
政治的空白とか無関心とかいうのは、たぶんこんなつまらないことから始まってしまうんだろうなぁと。

私も昔、同じような感情を持ちましたからね。
楽しみにしていた「人造人間キカイダー」の放送が、何かの政治的話題ですっ飛ばされた時に。
私のノンポリ、無思想、無関心は、あれ以来の筋金入りです（それも困りもの）。

そんなわけで、政治的無関心派を少しでも減らしたければ、
政治的ニュースの際でも、アニメは放送するようにすればいいと思うのですが、どうでしょう
（無関心を増長させるだけです）。




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2005/09/10/

「漢字」


ある日私が帰宅すると、マブ（小学校２年生）がニコニコと飛んできました。
「とんたん、マブねぇ、むずかしい漢字もかけるようになったんだよ」

小学２年生のくせに、この間までひらがなの書き順を間違えていた子にしては進歩じゃありませんか。
私はさっそく聞いてみました。
「へぇ、凄いじゃない。なんて字が書けるようになったの？」

マブはトコトコと走っていって、自分が漢字を書いた紙を持って来ました。
そこには鉛筆で大きく、こう書いてありました。

「轟鬼」

マブは嬉しそうに続けます。
「『響鬼』の字もれんしゅうしたんだけど、むずかしかったからやめちゃった」

もうちょい、小学校で習いそうな字を練習してくれないかな・・・。





「漢字・２」


さて、私とマブがそんな話をしていると、お姉ちゃん（小学校６年生）が来て言いました。
「あたしだって、難しい字書けるもん！」

マブだけ誉められたのが悔しいのか、何かムキになっています。
「じゃぁ書いて見せてよ」

彼女は自分の部屋に飛んで帰り、自分が漢字を書いた紙を持って来ました。
そこにはマジックで大きく、こう書いてありました。

「軍曹」

この姉弟と来たら・・・。





「漢字・３」


それからお姉ちゃんは、学校でやったテストの答えを見せてくれました。
今日は漢字の書き取りだったようですが、残念ながら９５点、１カ所空白があります。
「ことなる」という字が書けなかったのです。
彼女に聞くと、「どうしても思い出せなかったの」と言いました。

私が
「『ことなる』っていう字は、『異星人』の『異』だよ」
と言うと、彼女はショックを受けています。
「あたしが、『異星人』の『異』がわからないなんて・・・」

それを見ていた妻は言いました。
「あの子が、漢字がわからなくてショックを受けるなんて珍しいわね。
『赤ペン先生で勉強している、このあたしが・・・』って言いたかったのかしらね」

残念ながらあなたは、都合良く解釈しすぎです。
彼女の台詞の前に来る言葉は、
「ケロロ軍曹を愛読している、このあたしが・・・」に決まってるじゃないですか。




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2005/09/03/

「草薙素子　コスチューム忍者服ver in Cool Girl」


Cool Girlの新作、公安９課の「少佐」こと、草薙素子が届きました。
スタイルや衣装は、いつものように隙のない出来映えです。
ただ。
設定では「義体」と呼ばれるサイボーグボディの持ち主ですが、この商品でもそのクールな雰囲気を再現するためか、
サングラスを外すと「まるで人形のような」赤い瞳が現れます。
その目は夢に出てきそうなほど怖いので、うちの素子さんがサングラスを外すことは永遠にないと思います。

さて今回のネタは、実はフィギュア本体の話ではありません。
この商品、小包で配送されてきたのですが、それはこのアイテム専用の輸送用ダンボール箱に入っており、
左の写真のような文字がキッパリと書かれていました。

その日、私が家族と夕食を食べていると、突然妻が言い出しました。
「忍者服ってさ、やっぱりまず下から眺めるんでしょ？」
食事中に何を言いだすんだ、この人は。

「何だよいきなり」
「惚けたってダメよ、また変なの買ったの、知ってるんだから」
士朗正宗先生すいません。

「変なのって、少佐だよ。草薙素子だよ？」
「どうせまた、間違った時代劇に出てくるような女の子のフィギュアなんでしょ」
どうも「忍者服」というだけで、こんなのと勘違いしているようです。

「だから違うってのに」
「それで、スカートの中が見えそうな角度で飾るんでしょ」
人の話聞いてません。

「あのね、忍者服っていっても、そういう服じゃなくって」
「あーあ。これだから男ってのは。情けない」
「ほんとねー」
いつの間にか、お姉ちゃんまで会話に混じって、頷き合っています。
私は（何故か弁明口調で）言いました。

「違うよ、あれだよ？ほら、『甲殻機動隊』の、さ」

すると、今まで黙って聞いていたマブが言いました。

「なにをどう書くの？」

もはやサッパリ話が噛み合っていませんが、我が家ではこう言うのも、家族団らんと呼んでいるのです。
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